オタクの遊び場

子供の頃、必ずやるのが基地づくりだ。
色々なところに基地をつくったが、その中で思い出深いのを二つ話したいと思う。
一つは、解体予定だったマンションの部屋を基地にしていた話だ。
柵を乗り越えてマンションに入ると、一部屋だけ鍵がかかっていなかった。
小学校五，六年生の頃だった。
みんなでプラモデル、主にガンプラを持ち寄って、一緒に作っていた。
でもだんだん行かなくなって、気がついたらマンションの取り壊しが始まっていた。
作っていたプラモデルや、色を塗る為のタミヤカラーは、マンションと同じ運命をたどった。
少し寂しかったのを覚えている。

もう一つの基地は、結構本格的につくっていた。
公園に、落ちている木の板などを集めて、それを組み立てていた。
釘で打ちつけたり、結構本格的に頑張った記憶がある。
公園の、人があまりこない茂みの中に作った。
そこに、土で作った土団子を保管していた記憶がある。
土団子は、土を固めて作った、堅くて綺麗なボールだ。
これをぶつけて、どちらが堅いか勝負していた。
土を掘り返し、粘土層を探し、より堅い土団子を作る為に頑張っていた。
ピカピカに光る綺麗な土団子は、あの頃は宝物だった。
出来の良い土団子は黒く光ってツヤがあり、二階から落としても割れなった。