オタクの遊び場

女子を混ぜて遊ぶ場合、あまりヤンチャな遊びはできない。
そんな時、こんな遊びが流行っていた。
答えが分かってしまっては面白くない事から、ある意味なぞなぞのようなものだ。
「カエルが一匹ピョンピョンピョン、カエルが二匹ピョンピョンピョン、カエルが三匹ピョンピョンピョン」意味ありげに手を動かして、知らない人を惑わせる。
そしてその後、「さてカエルは何びきいるでしょう？」と聞くわけだ。
知らない人は、手の動かし方に違いがあるのではないかと真剣に見ているわけだが、実はカラクリは簡単である。
先ほどの問いの答えは、三匹である。
「さてカエルは何ひきいるでしょう？」と聞けば、答えは二匹である。
もう分かったと思うけれど、一匹を答えにするのは難しい。

他にも、パンっ！と手を叩いて、「これがＡくんの音」と言う。
再び手を叩いて、「これがＢさんの音」と、意味ありげに全ての人の音を指定する。
その後に、更に手を叩いて「さてこれは誰の音？」と問う。
手を叩いて指定する行為は、おわかりだろうが、全く意味がない。
答えは、この後最初に喋った人の音という事になる。
だからこのゲームの攻略は、真っ先に「俺の音！」と言うのが正解だ。

他にも、ミルクと水を当てるゲームもあった。
コップを持って、「これがミルク」「これが水」「ではこれは？」という具合に問題を出す。
これの答えは、出題者がコップを見ていたら「ミルク（見るく）」、見ていなければ「水（見ず）」という事になる。
答えが分かってしまっては面白くないものだが、こういう問題は沢山あったので、しばらく似たような遊びが流行っていた。
この時初めて、好きな女の子の家に上がった事もあり、異常なくらい楽しかった記憶が残っている。