オタクの遊び場

用意するのは、鉛筆と消しゴム、そして紙である。
紙は普通にＡ４の紙でいい。
紙を縦にして、手前と向こうで対戦相手と向かい合う。
真ん中に仕切りをして、相手側が見えないようにする。
自陣の手前の方に本拠地を書いて、その前に、戦車と飛行機の簡単な絵を描く。
配置が終われば、仕切りを取り外し、戦争開始だ。
戦車や飛行機は、形と大きさがある程度決められており、数は相手と同じ。
鉛筆を絵の上に立てて、移動か発射を宣言して、鉛筆を滑らせて線を書きながら飛ばす。
線が書かれている場所まで移動、或いはその線が敵の兵器に当たっていれば、敵の兵器を破壊する事ができる。
交代で攻撃や移動を繰り返し、相手の本拠地に先に攻撃を加えた方が勝利となる。
かなり子供の頃ははまった遊びだが、小学生高学年くらいになってくれば、鉛筆を飛ばす技術が上達しまくって、移動などしなくても攻撃が届くようになり、面白くなくなっていった。
更に侵攻する度に消しゴムで消して書きなおさなければならない面倒くささから、元々そんなに流行らなかった遊びだ。
それでも思い出すと、何とも言えない懐かしい気持ちに包まれる。